ここでは、発注書(注文書)に必要な項目やその書き方について解説していきます。 発注書には、取引先が用意した発注書と、発注者が自分で準備した発注書の2種類がありますが、もし取引先が用意した発注書がある場合、基本的にはその発注書を使用すると良いでしょう。どうしても自前で用意した発注書を使用したいという場合は、相手にも配慮した常識的な書式を心掛けることがビジネス上のマナーです。あまりに取引先にとって必要のない情報が多い発注書は、受注処理担当者にとってイレギュラーな発注書となるためミスが増えます。ビジネスパートナーとしての信用を崩さないためにも、配慮の行き届いた発注書を使うようにしたいですね。
まずは発注手段を決めましょう
発注手段もメールや電話、FAXやWebを利用したものなど様々な方法があります。まずはどの方法で注文するかを検討しましょう。 (参考:発注手段の比較とよくあるトラブルまとめ)
発注書に最低限必要な項目
発注手段に関わらず盛り込まないといけない情報について紹介します。
1.宛先
発注書の宛先は担当者個人であったり、会社の受注用窓口宛であったりと様々です。予め送付先を確認して発注書が届かないということがないように気をつけましょう。宛先別の書き方は、下方「発注書に関するビジネスマナー」の項をご参照ください。
2.注文番号
どの発注書かが分かるように固有の番号を記載します。これによって取引先との認識の相違がなくなり、問合せや納品時の確認が簡単になります。
3.注文日
発注した日を記載します。
4.発注元
自社の会社名、電話番号、FAX番号を記載します。また、会社印を押す場合もあります。会社印は角印で問題ありません。
5.発注担当者
部署名と担当者名を記載します。
6.希望納期
指定の納期がある場合は記載しましょう。項目がない場合はメモ欄に記載しても構いません。
7.納品先
宛先、住所、電話番号を記載します。
8.発注明細
品番、商品名、発注単価、数量、など注文内容が特定できるように必要な項目を記載します。予め掛け率が決まっている場合には発注単価を都度書かないということもありますが、見積書がある場合には、見積書に記載された金額を記載します。
発注書に関するビジネスマナー
宛先の書き方
会社または部署宛
会社名または部署名の後に「御中」と記載します。
法人格は基本的には省略せずに記載しますが、会社名が長くてスペースが足りない場合は(株)と省略しても構いません。
例)
□□株式会社 御中
担当者宛
氏名の後に「様」と記載します。
例)
□□株式会社 □□部
□役職名□ □□□□様
提出方法
基本的には手渡しで提出することが正式とされていますが、現在はFAXやメールで提出することは一般化しています。提出方法については初回の取引時に予め同意を取っておくと間違いないでしょう。
メールで送信する場合
■発注書は添付ファイルで送ること
取引先での受注業務や保管の手間に配慮して、発注内容は本文に直接記載せず、PDFやエクセルで作成し添付ファイルとして送信するようにしましょう。(できれば、トラブル防止の意味も込めてPDFで作成することをおすすめします)
■重いファイルの送信は承諾を得てから送ること
ファイルが2M(メガ)を超えるような場合は受信に時間が掛かってしまったり、会社によっては受信容量に制限があり、発注書が届いていないというトラブルを招く場合があります。重いファイルを送る場合はマナーとしても、予め了承を得てから送信するようにしましょう。
■件名で発注書と判断できるようにする
「【発注書】株式会社●●」などと決まったタイトルにして、他のメールに埋もれないようにしましょう。
FAXで送信する場合
■読みやすさに配慮する
殴り書きや読みづらい字は失礼にあたります。FAXを通した場合、相手の環境によって印字が薄くなったり濃くなったりしますので手書きの場合は丁寧に書くことを気をつけましょう。
■無駄に送信枚数が増えないようにする
相手にも通信費が掛かりますので、1枚の行数が極端に少ないレイアウトにならないよう配慮しましょう。
まとめ
発注書は複数の取引先へ頻繁に送付する社外文書なので、きちんとマナーを押さえたものを作成するよう心がけたいですよね。また、例えば配送料について事前の取り決めがないなど何か気になることがある場合は、トラブル防止のためにも事前に確認して発注書にもその内容を明記するとよいでしょう。