はじめに
新たに会社を興して、取り引きを始めたときに納品書の書式や記載する内容が分からないということがないよう、ここでは納品書の書き方について解説していきます。
納品書に記載したい8項目
納品書として最低限必要な項目を以下にまとめました。これ以外にも取引先に伝えたい内容がある場合は、納品書へ記載して問題ありませんので積極的に活用すると良いでしょう。
見出し
この書類が納品書ということが一目でわかるよう、見出しには「納品書」と記載しましょう。
宛名
宛名は送り先によって書き方が変わりますので注意が必要です。
- 会社宛て
基本的には(株)という風に略語は使わず、"株式会社"と記載しましょう。また、会社名の後には「御中」と続けて記載します。
例) 株式会社ラクーンコマース御中
- 担当部署宛て
部署名の後に「御中」と続けて記載します。
例) 株式会社ラクーンコマース 管理部御中
- 担当者宛て
社名、部署名の次に改行して"氏名"様と記載します。
例)
株式会社ラクーンコマース
管理部
COREC 太郎様
差出人
納品書の発行元である自社の会社名などの情報を記載します。納品書の場合、法人同士の取引では基本的には会社情報のみ記載し、担当者名は省きます。
納品書番号
納品書を管理するための番号です。他の納品書と重複しないよう、1通につき1つの番号を割り振りましょう。納品書の採番には特に決まりはありませんので管理しやすいルールを検討すると良いでしょう。
納品日
納品書を発行した日付ではなく、取引先へ商品が「到着する日」を記載します。法人では一般的に締日が設けられており、商品が納品された日によって支払い日が変わる場合があるため非常に重要です。お客様の手元に商品が届いてこそ納品したと言えますので注意しましょう。
合計
納品書全体の合計として、小計+消費税の総額を記載します。
納品内容の明細
一般的には、商品番号、商品名、単価、数量、小計(税抜)、消費税、合計金額、備考などを記載します。しかし、事前に納品書を発行している場合は、納品書と同様の項目をそのまま載せるのが良いでしょう。
単価を記載することが難しいような場合は、単価は空欄のままでも問題はありません。
納品書に印鑑や角印は押したほうが良いのか?
捺印のない納品書を見ることもよくありますが、印鑑や角印は押さなくて良いのか疑問に思った方もいらっしゃると思います。結論を申し上げると、納品書に印鑑を押すことは義務ではありません。ただ、改ざん防止の目的や正式な文書の証明として捺印を添える場合が多いようです。また、取引先の規定によって印鑑や角印がない納品書は受け付けてもらえない場合もありますので注意しましょう。
納品書であることが分かるようにしましょう
納品書を送る際、封筒には赤字や青字で「納品書在中」と記載しておくことが一般的です。これは手書きでもスタンプでも構いません。こうすることで、先方の会社内でも行方不明にならず担当者へ届きやすくなります。横向きの封筒なら右下、縦向きの場合には左下に記載すると良いでしょう。
まとめ
納品書はいつ、何を引き渡したかを示す重要な書類です。後で取引内容の照会をしなければならない場合などにもお互いに役に立ちます。また、見やすくて分かりやすい納品書を作成していると、そうではない企業と比較して貴社の印象も変わってきますので、信頼関係を構築する上でもきちんとした納品書を作成するよう心がけましょう。