見積書とは?
見積書は製品やサービスの金額・取引条件を、前もって取引先に提示するための書類です。発注側はその内容を検討して、発注するかどうかの判断を行います。その際、競合他社にも見積もりを依頼して相見積もりを取っていることも多いです。発行する側にとって、見積書はビジネスを進める中で何度も作成する重要な書類です。取引におけるこちらの姿勢をアピールできる書類でもあるので、信頼感を感じられる分かりやすい見積書を作成するよう心がけましょう。
見積書の役割
前述の通り、見積書は取引における最初のステップとして大変重要な書類です。しかし、会社として決まったフォーマットを用意しておらず、各営業マンが不完全な見積書を作成しているケースも実は少なくありません。これは本当にもったいないです。見積書の役割を再確認し、見積書について整理していきましょう。
1.取引条件を明確にし、認識の違いによるトラブルを防止
見積書を用意せずに口頭の約束だけで取引を進めてしまうと、金額や納期、成果物に対する認識の違いから思わぬトラブルが発生することがあります。言った言わないのトラブルは信頼関係まで壊してしまう場合があるので絶対に避けましょう
2.成約に結び付けるための交渉ツール
発注側にとっては、他社と比較検討するための材料になりますが、発行側としても他社の条件がはっきり出てくる分、交渉が進めやすく、意思決定も促しやすくなる利点があります。
見積書の発行におけるマナー
1.見やすい見積書を心掛けましょう
基本的な必要事項がもれなく記載され、明細が理解しやすく、わかりやすい見積書を作ることで発注者の不安解消にもつながり、結果、仕事そのものにも信頼を与えることになります。
2.メールで提出する場合にはサイズに注意が必要です
あまり大きなサイズのファイルだと会社側で受信できないように設定されている場合がほとんどです。ファイルサイズは2M(メガ)以下というのを目安にしましょう。それ以上大きくなる場合は事前に先方へ送っても問題ないか確認してから送るのがビジネス上のマナーです。
3.提出期限を守りましょう
見積依頼を受けて、提出日を約束した場合は必ず期限を守りましょう。例え約束していなくても、出来るだけ早く提出することが信頼を獲得するためには必要です。
4.見積もり詳細は明確に
Web制作などサービス系の見積もりで、保守範囲などの認識が違っていたというような場合があります。曖昧な書き方にならないよう注意するとともに、質問を受けた内容があれば改めて修正した見積書を発行するようにしましょう。
5.「見積書在中」の表示
郵送で送る場合、封筒に「見積書在中」と記載するようにしましょう。DMと間違えて捨てられるリスクを減らして、経理の方へスムーズに届くようになります。
縦向きの封筒の場合は左下に、横向きの封筒の場合は右下にくるようにします。「見積書在中」のスタンプは100均でも購入できますが、スタンプがない場合は赤や青のペンを使って手書きでも問題ありません。
6.有効期限を設けましょう
有効期限を記載していない見積書をたまに見かけます。期限を設けていないために、数年経って同じ条件での取引申し込みが来る場合があります。将来の価格は予測できないため、その時には改めて見積書を発行すべきでしょう。こういったことは実際に起こり得ることなので、見積書には必ず有効期限を設けるようにしましょう。
まとめ
見積書はビジネスを成立させる上でとても重要な書類です。ですから、冒頭に書いた通り、ただ金額を提示するためだけのツールとしてではなく、これから取引する相手としての信頼感や安心感を感じてもらうツールとして、しっかりしたものを提出することが大切です。
見積書の役割について理解できたら、次は見積書の書き方を身に着けてビジネスの大きな武器にしましょう。